2022年4月、ロンドンで焦っていた
2021年夏から2022年夏まで、ロンドンの大学院で修士課程をやっていた。
でも、卒業が見えてきても働き口が見つからず、悶々とした日々。
修士論文を書きながら、IndeedやMixB(ロンドンのクラシファイドサイト)で「Japanese Engineer」や「Japanese Speaking」と検索しては、片っ端から応募していた。ほぼ新卒状態だったけど、卒業生には2年間の就労ビザ(Graduate Visa)がもらえると知って、とにかくイギリスに残って働きたい一心だった。
ただ、現実は厳しかった。
景気回復期とはいえ、経験がないと雇ってもらえないところがほとんど。周りの同級生たちも、学部からそのまま修士に進んだパターンが多く、みんな苦戦していた。
ロンドンの物価は上がる一方で、1.5ポンド(当時約250円)だった水が1.8、2.0ポンド(350円超)に。1月には電気代だけで900ポンド(約15万円)を超えた月もあった。なかなか笑えない。
日本のような実家の後ろ盾があるわけでもなく、のんびり職探しをする余裕なんてなかった。
会計士という選択肢に出会う
そんな中で、ふと「会計士」の資格というものを知る。
そういえば、求人サイトでも「Japan Desk」や「Japanese Accountant」っていう求人を何度か見かけた。
専攻とはまったく違う分野だったけど、数字は好きだし、趣味で投資もやっていたから、ちょっと気になって調べてみた。
イギリスにはICAEWとACCAという2種類の資格があるらしい。
ICAEWは監査法人や会計事務所に所属して働きながらサポートを受けるタイプ。
一方、ACCAは独学でも受けられるし、誰でも挑戦できるオープンな資格。
大学時代、USCPA(米国公認会計士)の存在は聞いたことがあった。
でも、予備校の費用が40万円以上と知って、なんか胡散臭く感じて調べるのをやめた。
そもそも当時は会計士の資格に全く興味がなかった。
ACCAの学習スタート
ACCAを勉強すれば、今の状況を打破できるかもしれない。
そう思って、片手間でもいいから勉強を始めてみることにした。
ACCAにもオンラインスクールはあるけど、1科目あたり数万〜10万円超。
翌月の食費すらギリギリの自分には、そんな余裕はなかった。
いろいろ調べていく中で、「OpenTuition」という無料の学習サイトを見つけた。
必要最低限の内容だけど、無料で開放されていて、運営は広告収入と寄付でまかなっているらしい。
利用者はインド、東南アジア、アフリカなど、いわゆる途上国の人が多いっぽい。
こういうところにもボランティア精神ってあるんだなと思った。
ACCAの試験は段階的に難しくなるけど、最初の3科目は比較的軽くて、免除制度もあるとのこと。
とりあえずこの無料サイトで、独学をスタートしてみることにした。
ちなみにこのサイト、授業と掲示板はなかなか優秀。
ただしクイズ系は微妙。
このへんはいつかちゃんとレビューしてみたい。
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