2027年からACCAが変わります

2027年ACCA資格制度の大改革 – 概要と影響

2025年6月24日、ACCA受験生にとって大きなニュースが発表されました。英国勅許公認会計士(ACCA)の資格制度が2027年に大幅刷新されます。改革の目的は、会計士に求められる役割の変化に対応し、デジタル・サステナビリティ・倫理などを組み込んだ実践的なカリキュラムへ進化させることです。


主な変更点

  • 試験科目数の削減
    現行13科目 → 新制度11科目。
    • 基礎レベル:9科目 → 8科目(初級科目の一部削除・再編)
      • 従来は計9科目(Applied Knowledge 3科目 + Applied Skills 6科目)でしたが、新制度では計8科目(Knowledgeレベル3科目 + Expertiseレベル5科目)になります。具体的には、初級科目の「ビジネスとテクノロジー(BT)」試験がカリキュラムから削除され、また企業法(LW)の科目が初級段階に移動するなどの再編が行われています。これにより基礎段階の筆記試験が1科目減少する計算です。
    • 上級レベル:4科目 → 3科目(選択科目が2→1に減少、データサイエンス分野追加)
      • 従来は4科目(必修2科目+選択必修2科目)でしたが、新制度では3科目(必修2科目+選択必修1科目)に変更されます。つまり上級の選択科目が2科目から1科目へ削減されました。新制度ではコア科目として「S1 ビジネスとサステナビリティ報告」と「S2 戦略的ビジネスリーダー」が必修となり、選択科目は5つの中から1つを選ぶ形式です(データサイエンス分野の新科目SDS Data Science Professionalを含む)。これは従来のSBR(戦略的業績報告)・SBL(戦略的ビジネスリーダー)+4科目中2科目選択という要件が、SBR相当(S1)・SBL・選択1科目に変わることを意味します。
  • 新しいレベル構成
    Foundations → Knowledge → Expertise → Strategic Professional の4段階へ再編。
  • 就業力モジュール導入
    全レベルで必修の「Employability Module」を設置し、実務力を強化。

移行と対応ツール

現行制度で合格した科目はすべて新制度に引き継ぎ可能で、再受験は不要。

この点、ACCAは「現在までの合格科目はすべて新カリキュラム上に認定され、進捗が不利になることはない」と明言しています。
ACCA公式の「Transition Tool」https://www.accaglobal.com/future-acca-qualification-transition-tool.html を使えば、自分の合格科目が新制度でどこに対応するか確認できます。


SNS上の反応

Redditでは次のような声が上がりました。

  • 「自分の科目がどうなるのか分からず混乱」
  • 「科目数削減で資格の価値低下を懸念」
  • 「試験料の値上げだけはやめてほしい」

ACCAは「改革による追加費用は発生しない」としていますが、受験料の年次値上げへの不満は根強いです。


今後の学習アドバイス

これから学習を始める人も現行制度のままで着手して問題なし。合格済み科目は確実に引き継がれるため、改革を待つより早めに進めた方が資格取得もキャリア上のメリットも早く得られます。

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